2014年10月5日日曜日

飼育環境の欠点

子イモリを飼育しているプラケは,コオロギのためのドライエリアと子イモリのためのウエットエリアを設けています。ウエットエリアは湿らせた水ゴケを積み上げています。イモリは夜行性のため,周囲が明るいと水ゴケの中に隠れてしまいます。水ゴケの中は,子イモリが作ったトンネルが迷路のようになっています。

《欠点1》
基本的に,飼育者が子イモリを鑑賞できない。子イモリ独特の可愛い姿やたどたどしい動きを観察できないのは,とても残念です。

《欠点2》
子イモリにとっての夜が短い。シゲルの部屋は水槽部屋と化しているため,春と秋の短い期間を除いて,24時間エアコン管理にしています。また,夏場は昼に水槽に照明をつけると水温が上がります。そこで,点灯時間を16~24時にしています。冬場は,夜間の冷え込みを蛍光灯の発熱でキャンセルするため,同じく点灯時間を16~24時にしています。このため,真っ暗になるのは24時~日の出までの時間帯のみです。エアコン管理の期間はカーテンを閉め切っているので,昼間は薄暗くなっていますが,子イモリにとってはつらい環境かもしれません。そこで,不要なダンボール箱を使って,遮光カバーとしました。メンテナンスの際にカバーをはずすと,子イモリたちが全員表に出てきているのが確認できます。この作戦で欠点1も補うことが出来ています。

《欠点3》
フタホシコオロギの1齢幼虫が,ミズゴケ内に侵入してしまいます。コオロギたちにとっては,湿った水ゴケは水のみ場の役目だけでなく,子イモリがあけたトンネルが隠れ家になってしまうようです。霧吹きで水ゴケをひたひたにしても,コオロギは嫌がることなく,水ゴケに侵入してしまうことはイエコで経験済みです。まだ,うじゃああああっていう具合には1齢幼虫を生産できていないので,産卵床から幼虫を振り落とすと,水ゴケに紛れ込んで存在がわからなくなります。今後,幼虫が孵化し次第,大量投入したいと思いますが,食べられずに成長してしまい,サイズと敏捷性が子イモリの手に余ることになるかもしれません。コオロギの隠れ家をなくすために水ゴケを撤去すれば,子イモリにとって重要な水分供給がたりなくなり,体長を崩してしまうでしょう。それを補おうとして,子イモリ用の水場を作ってしまうと,コオロギが溺れてしまうでしょう。この背反問題をどのように解決させるかが,目下の課題です。

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