2014年11月6日木曜日

電子リバースアダプター

昨日のコオロギの幼虫のノートリ写真は,こういうマニアックな機材で撮影しました。

いちおう,主力戦闘機です。

カメラ本体 = EOS 7D
7D2がでたけど,我が家の主力戦闘機

レンズ = EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS
キスデジのキットレンズのいわゆる標準ズーム。リバースマクロ用にAFの壊れたジャンク中古を入手。

ワイヤレスストロボコマンダー = ST-E2
水槽撮影は,天板側から光を飛ばさないと,前面ガラスで光が反射してしまうため,こいつで信号を外部ストロボに飛ばす。レッドビーシュリンプ撮影に凝っていた数年前に購入。

ストロボ = 580EX-II
最初は幼稚園の学習発表会で使ったが,破壊力がありすぎて周囲の迷惑になりそうなので自粛。その後,幼稚園での撮影はF2.8ズームでノンストロボ撮影するようになった。いまはもっぱら,水槽撮影専用になっている。

電子リバースアダプタ 
Amazonで送料込みで12,000円。材料そろえて自分で工作する労力を考えると,お得。

あやしい中華商品です。
どういう代物かといいますと,レンズを正反対にマウントするためのアダプターです。その際,レンズの制御信号を引っ張り出して,前側に位置するレンズの電子接点に接続しています。

何ができるの?
レンズを正反対にマウントすると,広角レンズがマクロレンズになります。広角レンズは広い視野角の領域をイメージセンサーに収まるように圧縮する道具ですが,さかさまにすることで,狭い領域を拡大するように使うことができます。キットレンズの広角側18mmがちょうどよいわけです。APS-Cで18mmはただの広角ですが,もともとのフルサイズだと超広角ですからね。
ついでに,AFは役に立ちません。マニュアルフォーカスでないと,とてもピントが合わせられません。このピント合わせはとても微妙なので,カメラを前後方向に微妙に動かして調整します。

どうしてレンス制御のケーブルを引き回すの?
スーパーマクロ撮影では,被写界深度がとても薄いんです。そのため,F18とかまで絞らないと1mm程度の深度を稼ぐことが出来ません。EOSの場合,通電しないと絞りは開放なのでまったく深度を稼ぐことができないのです。ニコンの場合,通電しないと最大絞りになっているらしいので,ファインダーを覗いても真っ暗になってしまいます。

ストロボは必要なの?
必要です。超マクロということは,手振れも超拡大されてしまいます。そこで,シャッター速度を1/250秒まで上げて手振れ対策をします。また,被写界深度を稼ぐために絞ると,光が足りなくなるのでストロボは必需品です。

内蔵ストロボやクリップオンストロボではダメなの?
ダメです。レンズのまん前を照らすことができません。有線でストロボを引き回すか,ワイヤレスで信号を飛ばす必要があります。

んで,どれくらいのマクロ撮影ができるかやってみましょう。

SIGMA 18-50mm使用。焦点距離50mmで近接撮影。
キットの標準ズームの望遠側で精一杯大きく撮影したのが上の写真です。50mmならこんなものですね。そして,そのレンズをリバースして18mmで撮影したものがこちら。

横から光を当てたので,ちょっと変な感じになっています。

この道具を使ってソイル水槽の前面ガラスを撮影すると,底床内の微生物を観察することができるんです。レッドビーシュリンプの赤ちゃんの観察とか,とても楽しいですよ。

2 件のコメント:

  1. 勉強させて頂きます!
    うちもワイヤレスストロボとか無駄&無定見に買い揃えているので、NIKON D5200でどこまで出来るか挑戦してみます。
    50円玉とは参考にし易い被写体ですね。 …ところで、最近通販でホンモノのローマ帝国銀貨が買えることを知ってしまいました。お値段は約3万円と、微妙すぎて悩みまくっていますが理事長には秘密です。

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    1. 実はレンズはフルサイズ用が17mmから500mmまで・・・ おおっと(苦笑)。
      ローマ帝国の銀貨ですか。すごいなー。まだ現存しているんですね。
      それにしても崩れ様の博識には驚かされます。

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